ショパンを甘ったるい音楽だと思っていませんか?ショパン:ピアノソナタ第3番

Norbert OriskóによるPixabayからの画像
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  • どんな曲?

有名曲ではありますが、ショパンの曲の中では比較的認知度は低いと思います。第四楽章を聴けば「あ、この曲か」と思う方が多いでしょう。いわゆるショパン的(例えばノクターン)な自由でロマンティックな曲に比べると、いくらか形式的と言いますか、様式美が際立っています。そうはいってもショパンですから「うっとり」すること間違いなしです。

  • どんな時に聴くとよい?

心の安らぎを得たいとき、そして何より終楽章が盛り上がっていきますので、気分を持ち上げていきたいときに聴くとよいでしょう。

第一楽章

ショパンは三曲のピアノソナタを書きましたが、第一番はほとんど演奏される機会がありません。第二番は有名な曲です。が、かなり癖があり好みがわかれることでしょう。第一楽章、第2楽章では気分が目まぐるしく変わりますし、第3楽章は有名な「葬送行進曲」です。もっとも中間部の美しい旋律はそれほど知られていないように思います。そして終楽章の第四楽章、これがかなり問題です。左右の手でずっとユニゾンで旋律ともつかないハイスピードの演奏が続き、突然に終わります。シューマンはあまり気に入らなかったようです。もしかすると作曲当時のショパンの精神状態が不安定であったのかも、とも思わせます。

さて、第三番ですが打って変わって安定した、全体が非常によく統制のとれた作品となっています。抒情性もさることながら対位法を学んで、バッハに対する敬愛が表れていることも影響しているのかもしれません。

第一楽章:悲し気な旋律で始まりますが、寂しさを程よく含んだ明るい旋律に移行して、本当にうっとりとします。自由奔放ではなく、形式が整い、しっかりした構築力が示されいて、リラックス効果とともに気持ちをシャンとさせてくれます。

第2楽章:こちらはまさに「自由奔放」。急-緩-急の構成で、速い部分はピアニストの腕の見せ所。何をどう弾いているのかわからないくらいですが、こちらは鳥が飛びかいながらさえずっているような明るく健全で元気の良いメロディーが聞こえてきます。中間部は第3楽章に備えるかのようにリラックスした曲です。

第3楽章:リラックスの一語に尽きます。凝り固まった心もほぐれていくようです。いきなり強奏で始まるのでどうなるのかと思うのですが、すぐにゆったりとしたメロディーに包まれます。気持ちよく眠ってしまいそうになります。決して退屈するという意味ではありません。何かがピーンと張りつめているような、息を呑む美しさも併せ持っています。

第四楽章:短い序奏に続いて第一主題が三回繰り返されます。繰り返されるごと左手の音数は増えていき、メロディーはいよいよはっきりと浮き出てきます。基本的にその間に第二主題が演奏されます。第一主題は短調、第二主題は長調で書かれていて明暗の対象がますます気分を引き立てます。コーダの部分は思いっきり明るく、演奏は非常に難しいと思いますが効果は抜群です。心が洗われるとともに、俄然元気が湧いてきます。

曲を通して難易度は高い方だと思います。第3楽章は楽譜面は簡単そうですが、表現の点では難しいです。ただ弾くだけならともかく、聴衆の注意を引き付けて飽きさせない演奏をするのは優れた演奏家だけでしょう。

現代のピアニストたちが好んで取り上げていますので、CDの選択は迷うところでもあり楽しいところでもあります。

 

最初の三枚はアルゲリッチです。

 

ワイセンベルクは本当にそんなに凄いのか?凄いんです。Yahooと楽天も載せておきます。

 

ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番≪葬送≫&第3番 アレクシス・ワイセンベルク 1,022円
楽天ブックスはダントツに安かったのですが、人気なのでしょう。強気に出てきました。

改めてレビューを書きます。

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