今年は何となく秋が短かったように感じます。自然災害が多く、秋の風情を感じるゆとりがなかったからかもしれません。被災地の方々にはお見舞い申し上げます。既に寒さが増してきているようです。日なたにいるときは温かいのですが、風が冷たいです。
こんな時期には、心をほっこりと温かくする音楽を聴きたくなります。大バッハの「ゴルトベルク変奏曲」は、もうメジャー中のメジャーですが、演奏会などではあまり取り上げられることは多くないように感じます。
バッハの付したタイトルは「2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏」というのだそうです。つまり俗称が一般化してしまったのですね。もちろん原題は長くてとても使う気になりませんが。ではなぜ「ゴルトベルク変奏曲」と呼ばれるようになったのか、真偽のほどは定かではないのですが…。
バッハは不眠症に悩むカイザーリンク伯爵のために変奏曲を作曲して、「聴く睡眠薬」を提供します。そして、この曲を演奏したのがヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルクだったというわけです。文献によればゴルトベルクは弱冠14歳。一説には超絶技巧の持ち主であったとか、はたまた14歳ではこの曲を弾くのは無理だったはずだという意見もあり、これだという由来は確定できません。
さて、不眠症対策の曲というと静かで穏やかで、いわゆるヒーリングミュージックのようなものを思い浮かべますが、全くそういうことではありません。主題のアリアこそ静かでゆっくりで眠ってしまいそうですが、活発な変奏が数多くあり、うとうと気分を誘うものではありません。ではなぜ?
以前ラジオの解説で聴いたのですが、カイザーリンク伯爵は音楽に通じており、この複雑な変奏曲の構造分析に神経を集中することによって眠りに落ちたのではないか?ということでした。これもまた想像の域を出ないものなのですが、確かに覚醒した頭でどのような変奏がなされているのか考えながら聴いていても楽しい曲です。
どの曲も明るく幸福感に満ちています。私は秋は天気の良い日の紅葉など大好きですが、曇りとか雨とか暗いのは苦手です。そんな時に「音の陽だまり」として流しておくと気分が上向いてきます。長大な曲で一時間前後かかりますからじっと真剣に耳を傾けているのは厳しいかもしれませんが、バッハには申し訳ないですけれどBGM的に流しておくのも効果的だと思います。一部短調も含みます。
グレン・グールドがデビュー盤に選んで録音したものが話題となり、それ以降様々な演奏家が様々な楽器で取り上げるようになりました。原題が示す通り元はチェンバロの曲なので伯爵が聴いていたのはチェンバロ演奏なのですが、グールドのピアノ版もとても良いです。彼は50歳の若さで亡くなる少し前にも再度レコーディングをしています。他にギター、オルガンまた合奏による演奏もありますが、ここでは鍵盤楽器に絞ってご紹介したいと思います。

J.S.Bach: Goldberg Variations BWV.988 (Remastered Edition) グレン・グールド ¥1,496
グールドのデビュー盤です。

J.S.Bach: Goldberg Variations BWV.988 (1981 Digital Recording) / Glenn Gould(p) グレン・グールド ¥1,231
そしていみじくも最後の録音となった盤です。本人によると緩徐変奏の部分に変化がみられるそうです。
バッハ:ゴールドベルク変奏曲(81年デジタル録音) [Blu-spec CD2] グレン・グールド ¥1,728
少し高い、Blu-spec CDになります。
ピアノはグールドが定番になっているようですね。本来がピアノ曲ではないということもありますが、グールドの演奏があまりにもインパクトの強いものだったということでしょうか。人によっては苦手ということもありますので、タワレコのサイトで少しずつですが試聴できますのでどうぞご確認ください。

バッハ:ゴールドベルク変奏曲 マレイ・ペライア ¥1,728
ピアノ版ですがグールドのやや癖のある演奏が苦手ならこちらをお勧めいたします。繊細で美しい響きです。

J.S.Bach: Goldberg Variations BWV.988 ヘルムート・ヴァルヒャ ¥2,028
こちらチェンバロ演奏です。評価の高い一枚です。
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 トン・コープマン ¥1,512
チェンバロです。非常に透明感の高い響きです。
コープマンは、この曲はスカルラッティへのオマージュだと主張しているそうです。タワレコで少しずつ試聴できますので、透徹した響きに触れてみてください。

【CD】 J.S.Bach: Goldberg Variations & Organ Works カール・リヒター ¥3,356
言わずと知れた巨匠の演奏です。東京ライブの復刻盤が登場しました。

【SACD】 J.S.Bach: Goldberg Variations BWV.988 カール・リヒター ¥4,242
そしてこちらはそのSACD盤です。

【DVD】 Gould Collection Vol.13 : Goldberg Variations グレン・グールド ¥3,533
ついでですがDVDです。音質が良い「かも」しれませんがやや値が張ります。

Goldberg Variationen ( CD, Import ¥997
グールドのデビュー盤

GOLDBERG VARIATIONS (1981 CD, Import ¥ 1,067
そして最後の録音

バッハ:ゴールドベルク変奏曲 ペライア(マレイ) ¥ 1,486
本当に繊細。指の故障を克服したのちの演奏だそうです。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲 リヒター(カール) ¥ 1,133
大御所の文句なしの名盤。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲 ジャレット(キース) ¥ 2,057
こちらは変わり種。ジャズ畑のあのキース・ジャレットがハープシコードで録音しています。試聴できます。

バッハ:ゴルトベルク変奏曲 レオンハルト(グスタフ) ¥ 1,485
レオンハルトの演奏。少し入手に手間取るかもしれません。下記の方が入手しやすいでしょう。
こちらは新品・中古複数ありますのでご確認ください。
上記のうち、安く入手できそうなものを挙げてみました。
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【送料無料】 Bach, Johann Sebastian バッハ / Goldberg Variations: Perahia(P) 【CD】 |
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J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 [ カール・リヒター ] |
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J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 [ グスタフ・レオンハルト ] |

コメント
リヒターの東京ライブの復刻盤が出ましたので、推薦盤に追加しました。