ようやく冬至を過ぎて陽が伸びてくるようになりましたが、これからがウインターシーズンというのがなんだか不思議な気がします。寒さで身も縮こまってしまいそうですが、元気を出すのにとっても良いのがこの組曲。タイトルからもわかるとおり、西部劇!といったテイストのノリの良い音楽です。かつ耳なじみの良い明るい曲集です。
作品は以下の四つの曲から構成されています。
1.カウボーイの休日
2.牧場の夜想曲
3.サタデー・ナイト・ワルツ
4.ホー・ダウン
全部で20分前後の演奏時間です。
作曲された年代から言うと「クラシック」とは言い難いのですが、内容的にはクラシックかなと思います。ちょっと変な言い方ですが、このブログでも厳密に使い分けているわけではなく、また年代分けというよりも内容によって分類しています。
西部劇の映画音楽、といわれたら信じてしまいそうな曲ですが、タイトルの通りバレエ音楽です。何が良いといって、すべての曲が明るいのが素敵です。第一曲からグッと気分を高めてくれますし、最後のホー・ダウンでの気分の高揚感はなかなかのものです。このホー・ダウン。言葉の意味はよくわからないのですが要するにダンスパーティーといったところでしょうか。単純に「ダンス」と訳しているCDもありました。ディズニーランドのエレクトリカルパレードの音楽が「バロック・ホー・ダウン」といいますが、そこらあたりからイメージをつかめるでしょうか。
第一曲から西部開拓史(?)の時代に引き込まれてしまいますが、聴き終わるころには気分もすっきりと元気になっていることでしょう。終曲のホー・ダウンは民謡に基づいているようですが、大変印象的な曲で作曲者自身がアンコール曲として編曲したり、さまざまに利用されたりもしたようです。一番有名なのはかのエマーソン・レイク・アンド・パーマー(EL&P)の編曲によるものでしょう。プログレッシブロックにもなったわけです。
第二曲の「牧場の夜想曲」は始まりこそ眠ってしまいそうなイメージですが、やはり夜想曲にしては元気溌剌な曲です。
晴天の下、馬上で投げ縄を回しているカウボーイを想像しながら、明るいイメージに浸ってみてください。
現在この曲を振らせたらスラットキンの右に出るものはいないと思いますが、いかんせんタイミングが悪いようで、購入可能なものから選ぶとしたらこれ。選曲もなかなか面白いのですが、不思議なことに「ロデオ」-4つのダンス・エピソードと銘打っておきながら、なぜか曲が5曲?!他のオケを振ったCDでも5曲なのでよっぽどのお気に入りなのかもしれません。
やはりバーンスタインですよね。今はあまり売れ筋ではないと見られているのか思ったより販売種類が少ないです。でもアメリカ音楽の真髄を披露してくれるのはやはりこの人でしょう。
こちらはTowerと同じものですね。中古でしたらスラットキンがセントルイスを振ったものが現時点で一枚残っているのですが。多分また出るでしょう。決してこちらが悪いと言っているわけではありません。「コープランド傑作集」で探すとバーンスタイン-ニューヨークフィルの中古が手に入るようです。
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