スティーブ・ライヒの世界-その1。ライヒ:「八重奏曲」

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しばらく私の好きなミニマルミュージックの旗手、スティーブ・ライヒの世界にお付き合いください。

すでに、テリー・ライリーをご紹介していますが(「曲がった大気の中の虹」)、正統派(?)といえるスティーブ・ライヒをご紹介します。ライヒは米語では「ライク」と発音されるようですが、なぜか日本ではライヒです。面白いことに本人も気に入って使ったりすることがあるようです。

とりあえずどんな曲か?

ヘッドフォン

いわゆる繰り返しの音楽ですが、ライリーなどと違うのは比較的楽譜がある曲が多く展開がきっちりと決められており、演奏するたびに異なった曲になるということはありません。ですからこの曲は厳密に言えばミニマル・アートには属さないのですが、初期の作品はミニマルに、つまり最小限の指示や作業によって音を紡ぎだすやり方をとっていたために、彼の作品はミニマルミュージックに含まれてしまっています。響きの印象もミニマルですが、注意深いリハーサルを繰り返しながら完成していった作品も多くあります。

八重奏曲はきちんとした楽譜が初めからあったようです。今のところ彼の最高傑作と私は思っているのですが、本人は音量のアンバランスに不満を抱き、もっと多い人数で演奏する版を作りました。それでも、同時になっている楽器の音は8つを超えることがないために、「Eight Lines」と命名されました。私は元のほうが好きです。

八人で演奏する場合ですが、まず弦楽四重奏、ピアノが二人、残る二人でサクソフォーン、クラリネット、フルート、ピッコロといった複数の楽器を担当します。この複数担当の大変さから「Eight Lines」が生まれたとも言えます。

曲は5/4拍子の変拍子ですが自然に聴こえます。弦楽四重奏では常にロングトーンが演奏されゆったりとした背景を構成します(一時チェロが速い動きに参加する場面があります)。そしてピアノは一貫したテーマとなるリズムを引き続けます。二人のピアニストがリズムをずらして弾くことで複雑なモアレ模様が出現します。残る二人はそのリズムパターンを徐々に作り上げては消え、また新たな音程でパターンを作り上げていくという、言葉ではどうにもうまく説明しにくいのですが、試聴していただければわかると思います。

途中で一回、大きな調性の変化がありますがそれ以外は少しずつの音色の変化に終始します。ただフルートにメロディーらしきものが現れるのですが、これはライヒとしては初めての試みといえるでしょう。

幾分鋭い中東を思わせる響きで始まった音楽は転調した時点で一度混沌とした渦の中に入っていきますが、そこから先は何か柔らかく暖かな光に包まれているような不思議な感覚にとらわれていきます。最後が近づくにつれそれは夢心地という言葉がぴったりの響きになります。何度聞いても飽きることがありません。

ジャケットには最終部分の楽譜が書かれています。中学生のころ、当時まだLPでしたが学校帰りにレコード屋に寄り、この楽譜を眺めるのが好きでした。しかし、実際に聞いたのはそれから何年もあとのことです。緻密な機械的な楽譜から湧き出る生き生きとした色彩に感動を覚えました。

それ以来ライヒにはまっていますが、彼の音楽もどんどん変化しています。
それはまた改めてご紹介いたしましょう。

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あー、やはりオリジナルはそろそろなくなりそうですね。いや、また在庫を潤沢にしてきたようです。

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Bang On A Canは様々なレパートリーを誇るコンテンポラリーミュージック演奏の旗手です。
こちらにはEight Linesが含まれています。

 


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少し高いですが、まだ買えそうですね。

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