最高に爽快な組曲です。気分がパーッと明るくなること間違いなしです。
レスピーギはオーケストレーションに秀でた作曲家です。迫力と臨場感、抒情性には定評があります。「ローマの松」はローマ三部作の二つ目として作曲され、四つの部分からなっており続けて演奏されます。
- ボルゲーゼ荘の松
- カタコンベ付近の松
- ジャニコロの松
- アッピア街道の松
それぞれ特定の松を指しているのではありませんが、イメージをわき起こさせる発端として作曲者が選んだものです。最初はたわむれ遊ぶ子供たちからの印象、二曲目は古代ローマの初期クリスチャンの墓地、三曲目はナイチンゲールの鳴く夜のひと時を(実際の鳥の声の録音が使われる)、そして終曲は古代ローマのローマ軍の凱旋行進からイメージしています。
とりわけ終曲は舞台裏や二階席からラッパ隊がファンファーレ風のメロディーを吹き鳴らし、立体的な音響に包まれる至福のひと時を味わえる曲です。
遠くからどっしりとした行進の足音がゆっくりと近づいてきます。まだ薄暗いのでしょうか、最初はやや暗い雰囲気で始まりますが徐々に日が昇るように明るさが増してきます。途中からの高揚感は半端ではありません。
金管楽器の輝かしい音色が素晴らしく、クライマックスのなか曲は最強奏で終わります。
どうぞ試聴機でフィナーレをお楽しみください。
レスピーギ:交響詩≪ローマの松≫≪ローマの祭り≫≪ローマの噴水≫リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲 小澤征爾 ボストン交響楽団 ¥1,836
レスピーギ:交響詩≪ローマの松≫、≪ローマの祭り≫、≪ローマの噴水≫ [ 小澤征爾 ] |
【輸入盤】『ローマの松』、『ローマの噴水』、『風変わりな店』 アンセルメ&スイス・ロマンド管、ロンドン響 [ レスピーギ(1879-1936) ] |
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