これまでも推薦盤に含まれまていたりして顔をのぞかせていた曲です。
- どんな曲?
リムスキー=コルサコフがスペイン民謡や舞曲をもとに卓抜したオーケストレーションを施した、陽光溢れるまぶしい曲です。元々はヴァイオリンと管弦楽という組み合わせで構想されていたのでソロ・ヴァイオリンが活躍します。
- どんな時に聴くとよい?
賑やかな曲ですが、午後の一休みに最適です。また、なんとなく元気が出ない時にも良いと思います。別に踊ったり指揮棒を振ったりしなくてよいですから、流れに任せて聴いているだけでだんだんと力が湧いてきます。
作曲者の指揮で初演を担ったマリインスキー劇場管弦楽団の演奏。
というわけで原曲があるわけですが、同じ曲を含めて5つの部分からなります。ただ続けて演奏されるのと、同じ素材が使われるので、私は部分分けをして聴いていませんでした。全体で一つの曲。それでも別に構わないように思います。ヴァイオリンが活躍する理由もわかりました。この手の曲は多いようで、ストラヴィンスキーはピアノとオーケストラのために喜遊曲を書こうとして、それがバレエ音楽「ペトルーシュカ」になりました。ピアノが活躍するのにはそんな理由があったのですね。
私たちから見るとロシアは寒い国。スペインは本当は知らないですけれど光溢れる温暖な地。イメージでいうとそんな感じなのですが、リムスキー=コルサコフはどのように感じていたのでしょうか?
ピアノ版のほか吹奏楽や様々な編曲があるようで、人の心を引き寄せて止まない何かがあるのでしょう。確かに魅力的な曲です。コルサコフはメロディーメーカーとして決して他の作曲家の後塵を拝することはないと思いますが、そのオーケストレーションの巧みさゆえか、素材づくりよりもむしろ原曲の魅力を引き出して、色彩豊かに描いてみるのが好きだったように思われてなりません。ちょうど画像をリタッチして最高の作品に仕上げるのと同じように。
この曲のエピソードとしては、彼自身が語っています。リハーサルの時から楽団員から絶賛されたとのこと。誰でも自分のパートがない部分では喝采を惜しまなかったそうです。なんだか騒々しいリハーサルになりそうですが、それほど楽団員もこの曲の魅力に引き寄せられたのでしょう。そのことをコルサコフ自身が楽しげに語っている。とてもうれしかったのでしょうね。曲は楽団員に献呈されました。
そうそう、一応5つの部分というのを挙げておきましょう。wikiからまんま写しです。いいのかな?
- アルボラーダ 【アストゥリアの舞曲 アルボラーダ】
- 変奏曲 【アストゥリア民謡 夕べの踊り Danza prima】
- アルボラーダ 【アストゥリアの舞曲 アルボラーダ】
- シェーナとジプシーの歌 【アンダルシア・ジプシーの歌 Canto gitano】
- アストゥリア地方のファンダンゴ 【アストゥリアのファンダンゴ】
アルボダーラが全曲を貫いていて、変奏曲と歌が曲全体のバリエーションを膨らませています。
ちなみにタワレコでは「2017年4月18日(火)11:00~4月21日(金)23:59まで、3日間限定のキャンペーン中にご注文頂いたCDもDVDも、グッズも書籍も\ポイント12倍/に!」というのをやります。
【SACDハイブリッド】 道化師&仮面舞踏会~ロシア管弦楽名演集(HB/LTD) (2017年DSDリマスター)<完全生産限定盤> キリル・コンドラシン 、 RCAビクター交響楽団 ¥2,430
さあ、やはりやってきました、今年度リマスター版。2017/06/21発売。
「道化師」で推薦した盤。価格抑えてこの内容の充実度はすごいですね。
こちらもハイブリッドですが、内容を考えるとコスパは決して悪くないと思います。SACD機器がないとちょっともったいないですかね。収録曲目が今回のテーマにぴったり!
名盤の呼び声高い一枚。タワレコで紹介したものと同じです。Prime価格でなければ値段は一緒。伝説の演奏との声も。
人それぞれに好みがありますから、推薦盤がピタッと来るかどうか何とも言えません。但し今回のテーマを考えたときに、CDとして評価が良くても、例えば「シェヘラザード」とカップリングされたものが比較的多く、それらは外しています。また今回はロシア方面に絞りました。いろいろ考えているんですよ(笑)。
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