移ろいゆくもの。ドビュッシー:「映像 第1集」

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非常にリラックスできるピアノ曲集です。”Images 1″です。この標題からわかるようにとらえどころのないような移ろいやすいものを表現しているようです。曲は3曲からなっており

  1. 水の反映
  2. ラモーを讃えて
  3. 運動

となっています。Wikiなどにあるとおり、「水に映る影」「ラモー賛歌」「動き」と訳されることもあります。

ミケランジェリ:「水の反映」<モバイルではヘッドホンをロングタップして開いてください。音が出ます>

「移ろいやすく」「とらえどころのない」何か、という表現は自分で言うのもなんですが、的を射ているのではないでしょうか。例えば「運動(動き)」ですが、もちろん体操ではなく、確かに何かの動きを感じさせるのですが、いったい何が動いているのかと問われると答えることができません。

「ラモーを讃えて」についていえば、作曲者のラモーへの傾倒を表わすものだと思いますが、どこがどういうふうにラモーなのかはよくわかりません。もっとも私自身はラモーの曲については不案内で、聴く人が聴けばわかるのかもしれません。

「水の反映」はその中ではまだ具象的だと思われます。水面に映っている風景が波立つ水とともに揺らいでいる様子が感じられます。その揺らぎは非常に大きくなったり、またほとんど無風状態の中で鏡のように広がっている時もあります。速いスケールや拍子の配分など演奏はかなり難しい部類に入ると思います。

「水の反映」については以前NHKで解説されていました。まずほとんどメロディらしいものがないこと。しいて言えば最初に左手に出てくる三つの長い音、これは曲の最後の方でも繰り返されます。これに対して右手はメロディではないのかと思ったものです。

私の勝手な推測ですが、こちらは水面に映っている風景なのではないかと感じています。最初はゆったりと演奏されますが、二度目には細かな音型に細分化されて演奏されます。ちょうどさざ波の上に風景が映っているかのように。

続くスケールは風をも感じさせますが、相当に波立っている様子なのでしょうか?風景は既に風景の体を成さず、抽象画のようになっているように思われます。風が凪いでくると再び風景が現れますが、それは非常に単純な左手の音型(メロディ)に戻っていき、途絶え途絶えになって終わります。

本人に聞いてみないことにはどうにもわかりませんが、目を閉じて頭に浮かぶ風景に思いをはせていれば良いのではないでしょうか。決して「静か」一辺倒の曲ではないのですがリラックスできます。他の2曲もそうだと思います。「運動」などはまさに抽象画そのものに感じます。どんな絵なのかですって?それはもう聴くあなた次第でしょう。

 

ドビュッシー:映像/版画/喜びの島/マスク ミシェル・ベロフ ¥1,234
こちらCDは、まるまる今回紹介したテイストです。映像も第2集と第4集にあたる「忘れられた映像」が含まれており、「版画」も大好きですが、紹介はまたにします。

ドビュッシー:前奏曲集第1巻 映像第1集・第2集 アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ ¥1,851
ミケランジェリの演奏は端正で、どうしてあんなに姿勢を崩さずに自由で柔らかな音色が出てくるんだろうと思わずにはいられません。前奏曲集(また改めて)を学生時代にTVで初めて聴いたときのみずみずしさを今でも覚えています。

Debussy: Piano Works パスカル・ロジェ ¥2,205
こちらも名盤。二枚組でお得です。ただ昼寝が長くなり過ぎないように要注意ですね。入門向きから「通」向きまで、ばっちり収めています。良い選曲です。演奏ももちろん二重丸。

 


ドビュッシー:ピアノ作品全集-4 Blu-spec CD ベロフ(ミシェル)  ¥1,109
押しも押されぬベロフの名盤。タワレコと同じものです。


ドビュッシー:映像第1集・第2集、子供の領分 アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ ¥1,187
こちらはタワレコと違って、前奏曲集の代わりに「子供の領分」が入っています。収録時間は短くなりますが、こちらも名盤ですので。


ドビュッシー(1862-1918)/Images Estampes Etc: Beroff ¥1,136
これはみんな同じものです。


ドビュッシー(1862-1918)/Preludes Book 1 Images Book 1 2 : Michelangeli ¥1,514
タワーで紹介した方です。

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