美しいメロディーというと、皆さんはどの曲を思い浮かべられるでしょうか?
ブラジル風バッハ第5番は二曲からなる組曲で、ヴィラ=ロボスの作品の中でもとくに有名です。第一曲のアリアに注目したいと思います。たいへん美しいメロディーの曲ですが、8本のチェロが伴奏する点がユニークです。
メロディーメーカーのヴィラ=ロボスの中でも、これはとりわけ美しいですね。
プログレッシブ・ロックバンド”YES”のギタリスト、スティーブ・ハウもスティール・ギターで演奏しています。
息をのむほど美しいですね。
二曲だけなので合わせても10分そこそこの曲ですが、気持ちがとても落ち着く曲です。
ブラジル風バッハは、9番まであるようですがコンサートではあまり取り上げられることは多くないと思います。特に第5番はチェロ8本にソプラノですから、こういう編成の曲はそう多くありません。もっともチェロ8本の編成の演奏会で編曲物を演奏するコンサートもたまにあるようですので、そうした機会にソプラノを呼んで演奏することはあるかもしれません。ちなみに第1番もチェロ8本の素晴らしい曲です。
何が言いたいかというと、ヴィラ=ロボスは演奏会で取り上げられる見込みの少ない編成をあえて選んだ、ということです。彼にとっては収益より自分の書きたい曲を書く、というのがポリシーだったように思えます。潔さを感じます。彼は生前、特に後半生には専門家・大衆から認められた存在となっていましたから、自由に作曲の筆をふるえたということもあるかもしれません。Wikiによると、アルトゥール・ルビンシュタインやあのヴァレーズからも認められていたというのですから驚きです。
題名についてですが、直訳すると「ブラジル風バッハ風」となると思います。
作曲者はブラジル民謡の収集に一度ならず奥地に行きましたから、様々な素材を集めていたでしょう。そのような民俗音楽をベースにバッハ風の音楽を作成することを志したようです。少なくとも聞こえてくる音楽にはバッハの面影はありません。素材が違うからです。ではバッハの作曲技法が応用されているか?と聞かれると正直に言って個人的にはあまりそのようには聞こえません。専門家の分析を聞いてみたいものですが、そうした研究は別としても大変に魅力的です。残念ながら全曲を聴いたわけではないのですが。
ちなみにチェロは一本、二本と数えるのか、一台、二台と数えるのか、どちらが正しいのでしょうね。
1963年に発売された折り紙付きの収録です。中南米の、あるいは中南米を描いた小品集となっています。楽しそうですね。
Villa-Lobos:Bachianas Brasileiras アンドリュー・モグレリア 、 ケネス・シャーマーホーン 、 ナッシュヴィル交響楽団 ¥3,091
こちらはブラジル風バッハの全集です。全集を聴く、ということならまずこちらでしょうか。
ただし、Amazonで入手可能な全集のほうが安いですね。
まさにこの曲(および第1番)のために立ち上がったかのようなベルリン・フィルのチェリストたち。第1番、第5番、そしてボーナストラックとして再度第5番が収録されています。他にはピアソラ、バカラックの編曲などが含まれているようです。
上記グループのボックスセット8枚組。クラシック、現代音楽から映画音楽、ピアソラ、ミュージカルナンバー、ビートルズまで、多彩なボックスセット。このグループに興味があればお買い得。
こちらは全集+ギター協奏曲+α
こちらも上記と同じ内容なので単に国内版なのだと思いますが、ずいぶん値段が変わりますね。
タワレコで紹介したものです。
以前紹介した「カイピラの小さな汽車」も入っています。
一曲目にアリアが入っています。ハウは様々なスタイルの演奏ができるためバンド”YES”に大いに貢献していますが、ヴィラ=ロボスに目を付けるなどさすが!引出しの多い方です。
ブラジル風バッハ第5番&センセマヤ〜ラテン・アメリカン・フィエスタ [ レナード・バーンスタイン ] |
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