心を揺さぶる音楽！エルガー：チェロ協奏曲 |

dawn-3208158_1280 — Johannes PlenioによるPixabayからの画像

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現在、チェロ協奏曲と言えばエルガーとドボルザークが双璧かと思います。わけてもエルガーの曲はその高尚な内容にもかからわず、とてもリラックスした状態で聴いても素直に心に届きます。

どういう訳だかチェロ協奏曲で、これ！というものが少ないように感じます。先に紹介したバーバーもチェロ協奏曲はぱっとしませんし、ショスタコーヴィチも書いているのですが今のところ強い印象は持てません。もちろんこれから好みは変わっていくのでそれらも名曲と思えるようになるのかもしれません。

ドボルザークはやや冗長な感じがし、名作ではあるものの聴くのにかなり集中力が要求されます。
一方、エルガーの曲は、すーっと引き込まれていくようで、聴き疲れるということがありません。

Youtubeでヨーヨー・マとバレンボイムのコンビで、まさに息をのむ名演を見ることができます。「エルガー　チェロ協奏曲」で検索すれば四楽章に分かれた動画を見ることができます。ヨーヨー・マのCDも探しているのですがなかなか出てきません。

それでも、この曲のスペシャリストと言えば迷わずジャクリーヌ・デュ・プレでしょう。夫バレンボイムとの共演も残っていますし、バルビローリとの名盤も有名です。本当にこの人が年輪を重ねていってどんな演奏を聞かせてくれていたかと思うとその死が残念でなりません。

曲の印象はやや暗めで重めですがそれはあくまで印象で、軽快、耽美的で穏やかな部分もあります。決して悲劇的ではありません。この部分を聞くと知っている方が多いと思います。おすすめ盤が載っていたようです。

https://youtu.be/VUb1rsbCBu0?t=127

この部分に来ると「ぞくっ」としてしまいます。やるせない悲しみに満ちています。

曲は途切れなく第２楽章に入ります。ここはテンポよく明るく軽やかで、第一楽章が曇り空とすれば第２楽章は暖かな陽の光を感じます。第３楽章は、楽譜を見ると非常に短いですがテンポが遅いためむしろ長さを感じます。優しくなだめ慰めるような慈愛に満ちた音楽です。
第四楽章は再び暗い曲調ですが、テンポが速く元気が良いです。第一楽章が再び想起されますが、哀しみに飲み込まれることはなく力強いフィナーレを迎えます。

エルガー&ディーリアス:チェロ協奏曲ジャクリーヌ・デュ・プレ
こちらが手持ちのもので、動画の音源も多分こちらのものでしょう。推薦盤。ただしディーリアスは印象が薄いです。エルガーとのカップリングのせいかもしれませんが。(1,543円)

エルガー:チェロ協奏曲&エニグマ変奏曲＜期間生産限定盤＞ジャクリーヌ・デュ・プレ
夫、バレンボイムとの共演。エニグマも聞けます。(1,080円)

エルガー/ディーリアス:チェロ協奏曲ジャクリーヌ・デュ・プレ、ジョン・バルビローリ、ロンドン交響楽団
最初のものと同じですがリマスター版のようです。(1,361円)

エルガー:チェロ協奏曲/エニグマ変奏曲行進曲≪威風堂々≫第1番・第4番
こちらも新たに購入しました。ミッシャ・マイスキーのチェロはいささか繊細に過ぎるかも。野太いチェロが苦手な方に。
シノーポリのエニグマ、威風堂々もグッドです。(1,296円)

The Sound of Pablo Casals＜限定盤＞パブロ・カザルス
４枚組で、バッハの無伴奏とか、ドボルザークの協奏曲とか入っていて、2,000円台だったら買いでしょう。(3,013円／セール2,471円)

エルガー&ウォルトン:チェロ協奏曲ヨーヨー・マ
ありました！ヨーヨー・マ。評価も良いので買いました。中古で…。
写真で見る限り若い。年齢を重ねてからの再録をしてくれたらぜひ聞きたいですね。でも購入者の評価は全員五つ★です。(2,160円)
(追記 2016/08/30)
期待を裏切らない素晴らしい演奏です。若い時の録音ですが天賦の才(努力も含めて)を見事に生かし、特に彼自身ではなく音楽に聴き手の注意を引き付けているところは素晴らしいと思います。聴かせてやろう、上手いだろう、といった雑念を全く起こさせない、まさに理想的な演奏。デュプレともども自信を持ってお勧めです。
(以上、追記)